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OTHER REPORT

 11月13日〜16日に行われた第55回マカオグランプリレースレポートを送らせてもらいます。

 55回もの歴史あるマカオグランプリ。各国の代表者が一同に集い市街地を走り世界一のF3使いを決めるマカオグランプリ。僕は初めての海外レース参戦となりました。チームは以前、日本でも大活躍をしたパオロモンティーン選手がかつてドライブしていたチーム。オンブラレーシングからダラーラF308無限ホンダエンジンで参戦をしました。

 また、今回は香港に拠点を置くPTRS様ともジョイントをして参加することになりました。国内外を問わずに僕が走るために協力してくれた方々に本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 昨年度、直接この目で見てから目指すところはマカオグランプリと決めていたため、今回参戦できることになり本当に嬉しく思っています。また、参戦にあたりたくさんのスポンサー様にご協力していただき、今回の参戦が決まりました。

 

2008. 11. 13 thu.
  プラクティス&クオリファイ

.プラクティス

 まずはマシンのチェックとコースのチェックを行い、ノークラッシュを目標にプラクティスは周回数を重ねていきました。とにかくコース幅はとても狭くて、ほんの少しのミスも許されない状況をすぐに感じることが出来ました。また、今シーズンナショナルクラスをドライブしていたものの、308仕様のマシンはとてもエンジンパワーがあり、びっくりしました。

 まずはそこに慣れることから始まりました。マシンのフィーリングは悪くなく、プラクティスはピットインをせずにマシンとコースに慣れることを最優先に進めていきます。思っていた以上にサーキットのアップダウン、バンピング、グリップなど驚かされることが本当にたくさんあったプラクティスとなりました。

 

クオリファイ

 午後から行われたクオリファイではコースイン早々にプラクティスのタイムを大幅に縮めることが出来て周回数を重ねていきます。どこのコーナーが速くなったか、というよりも全体的にレベルアップをしたという感じで、1周6キロ弱のサーキットになると秒単位でタイムを縮めていくことが出来ました。

 サーキットに慣れてきたセッション終了4分前のところで、この日一番のプッシュをして前半区間をクリアしていきます。ここまでにベストタイムを1秒縮めての走行となります。しかし、学校前コーナーでオーバースピードでクラッシュをしてしまいました。ここで後ろからも追突をされてしまい、これでセッションを終了となりました。しかし、自分自身徐々にレベルアップをしながらのアタックだったので悔いはありませんでした。

 

 

2008. 11. 14 fri.
  クオリファイ&プラクティス

.プラクティス

 午前のプラクティスは前日のクラッシュ後のため、マシンの確認と前日にエンジンのオイル系の問題によりエンジンを乗せ変えたためフィーリングチェックをしました。しかし、赤旗などがとても多く、なかなか思ったように周回数をクリアすることが出来ませんでしたが、自分自身攻めれるポイントとそうでないポイントをしっかりデータで分かっていたため、ポイントを絞って練習走行を行いました。

 データロガーからは海側の高速セクションは悪くないけれど、山側のセクションでロスをしていることが分かったため、山側に重点を置き走ることにしました。特にフランシスココーナーを登ったあとのブレーキングがポイントでした。少しGが残りながらのブレーキングのため、なかなか不安などもあり、少しづつしか詰めていくことが出来ません。しかし、午後のクオリファイに向けて自分自身の気持ちを高めていきます。

 

クオリファイ

 午後から行われたクオリファイでは、左側に2本だけニュータイヤにしてウォームアップをして、終わり次第4本ニュータイヤにする作戦を取りコースインをしていきます。左側2本を新品にしたことによって海側の高速コーナーのフィーリングはとても良かったです。特に、横浜タイヤの特性を生かして旋回スピードを上げる走りをすることが出来ました。

 山側に関しては若干のアンダーステアになってしまうものの、大きな変化は無く周回を重ねようとした時に、アンラッキーなことに2速ギアが破損してしまい、クオリファイの序盤でストップしてしまいました。しかし、ストップしたコーナーで多くのドライバーのアタックを見ることが出来て良い勉強をすることが出来ました。

 この日一日、赤旗とトラブルで思うように走ることが出来ませんでした。しかし、これもマカオなんだなと感じた一日となりました。

 

2008. 11. 15 sat.
  予選レース 17位

. この日は予選レースが行われました。前の日にエンジン交換を行ったため、予選順位から10番グリット降格になったため、最後尾からスタートすることになりました。しかし、最後尾ということを生かして波乱を回避してとにかくチェッカーを目指すことにしてスタートしました。

 スタートも成功して数台をパスして、1コーナーであるリスボアコーナーに向かいます。ここで、前方でクラッシュがあったため避けようと内側に行ったのですが、縁石に乗り上げてしまいストップしてしまいます。しかし、ここでマシンを降りることなくオフィシャルに押し出してもらい再スタートをすることが出来ました。

 クラッシュが多発したため、SCランになった間に隊列の最後尾に復帰することが出来ました。リススタートも問題なくスタートをしていき、前方のマシンの動きなどを見ながら自分に足りないところなども見つけながらの走行となりました。しかし、学校前コーナーで最後前方のマシンがクラッシュしたことによって行き場を失い、前方の集団からは大きく遅れをとってしまったので単独での走行となってしまいました。

 クラッシュやSCランなどもあり、まともに走れた周回数はとても少なかったものの、徐々にマシンにも慣れてきたため、マシンのセッティング変更をしたいと思うところまで予選レースでたどり着くことが出来ました。他のドライバーから比べたら段階がとても遅いかもしれませんが、今回の目標は順位ではなく、自分自身スキルアップと自分自身に足りないところを見つけることが目標だったので予選レースをしっかりゴールできて、順位がついたことはとても良かったと思っています。

 また、この予選レースからブレーキパットを違う種類のものにした結果、ブレーキングを少しづつ詰めることが出来るようになり、マシンの動きにも変化が出てきて決勝に向けて準備を整えていきます。

 

2008. 11. 16 sun.
  決勝レース リタイア

.ウォームアップ

 朝のウォームアップでは前日の予選レースの結果から、アンダーステア傾向が強くなっていたので対策を行いました。決勝レースで路面コンディションが良くなれば、もっとアンダーステア路面になることが分かっていたためです。その結果、フロントのフィーリングが良くなり、午後の決勝レースに向けて準備を整えます。ブレーキのタッチも良くなったためタイムも少しづつ詰めることが出来ました。

 

決勝

 F3レース前のレースでクラッシュが続出して、オイル処理などしている箇所がとても多く、トラックコンディションはとても悪い中での決勝レースとなりました。

 迎えた決勝レース。スタートはまたしても成功、何台かパスをしてリスボアコーナーに入ります。ここでも予選レース同様にクラッシュが前方であり、これをうまく回避することが出来てオープニングラップを12位で通過することが出来ました。

 その後はこのクラッシュによりSCランとなります。今回はトップが見える位置でのレースのため、リススタートにタイミングの駆け引きなどをまじかで見ることが出来ました。

 リスタート後、スリップストリームを使われてしまい、1つポディションを落としてしまいます。しかし、前方のマシンについていこうとしていたため、山側区間のタイムを詰めることが出来て周回を重ねていきます。やはりトラックコンディションは悪く、フロントがやわらかくてリアが硬いセッティングしていたため、オーバーステアが若干ありながらの走行となりました。しかし、山側の区間ではダウンフォースを生かして走る区間では後方とのギャップを開くことが出来ました。

 しかし、レースもこれからというところで滑りやすい路面にあしを取られてしまい、スピンしてしまいました。その際に左後ろのロアームが折れてしまい、レースを諦めることになってしまいました。「さー、これからだ」という時に、ほんの少しのミスでこのような結果になってしまい、本当に悔しく思います。しかし、これもマカオの難しさであると痛感しました。

 今回は初めてのマシン、初めての市街地と初めてのことだらけでしたが、日本にいてはとても体験することが出来ないことをたくさん経験することが出来ました。また、自分には足りないものをたくさん発見することが出来て、これからのレース人生・私生活においても多くのことを吸収することが出来たマカオグランプリとなりました。そして、僕が本当に目指すところはマカオだということを再認識しました。また来年必ずマカオに帰ろうと思いました。

 

 今回は参戦することが土壇場に決まったにもかかわらず、たくさんの方にスポンサード、応援をして頂き本当に嬉しく思っています。今回は国内・国外を問わずにたくさんの方がバックアップしてくださって走ることが出来ました。また、マカオまで応援に来ていただいたスポンサー様方本当にありがとうございました。来年度も必ずマカオに帰れるよう、シーズンオフを全力ですごしたいと思っています。

 これで今年のレース日程がすべて終了となりました。一年間応援ありがとうございました。

 来年度もサーキットでお会いできることを楽しみにしています。

松下昌揮

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