フリー走行 |
晴れ/ドライ |
気温:14℃ |
路面温度:16℃ |
#16 無限 COURAGE LC70 1分24秒878 2位
気温/路面温度 |
スタート時 |
正午 |
午後1時 |
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午後5時 |
22℃ / 27℃ |
21℃ / 27℃ |
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23℃ / 28℃ |
20℃ / 25℃ |
19℃ / 20℃ |
#16 無限 COURAGE LC70 243周 優勝 ベストタイム:1分23秒729
前日同様、まずまずの好天となった日曜。午前8時から30分間のフリー走行が行なわれた。
前日までの走行で、ややリヤブレーキの温度が高い傾向があったため、予選後に冷却対策を施し、決勝への準備を終えた無限COURAGE
LC70は、荒のドライブでいの一番にコースイン。徐々にタイムを上げると、6周目に1分24秒878をマークする。荒は9周目にピットインし、黒澤へとステアリングを委ねるが、10周目を1分37秒055で通過した直後、前日荒がスピンを喫したのと同じアトウッドカーブで黒澤がコースアウトしてしまう。
しばしその場にストップしたものの、なんとかピットに戻った無限COURAGE LC70。スタッフがガレージで各部のチェックと清掃を行なうも、大きなダメージがないことが確認されたため、再びコースイン。午前8時30分にチェッカーが提示され、あまり周回できなかった黒澤だったが、チェッカーまで走行し、マシンに異常がないこと確認してマシンを降りた。ここでもポジションはザイテック21号車に次ぐ2番手であった。
ピットウォークを終えた、午前10時30分。早くも271周に及ぶ決勝に向けたスタート進行が開始された。
スタートドライバーを務める荒がコクピットに収まり、無限COURAGE LC70がアウト側の2番グリッドに着く。そして11時ちょうどにフォーメイションラップがスタート。ローリングスタートが切られたのは午前11時03分であった。
ポールのザイテック21号車が1コーナーを制し、荒の乗る無限COURAGE LC70は2番手に。そのままのポジションでレース序盤、周回をこなすこととなったが、ザイテック21号車は1分21秒台という恐るべき速さを見せてギャップを築いていく。一方の無限COURAGE
LC70は、4周目に1分23秒729をマークも、基本的にはチームの組んだプログラムどおり、自分たちのペースを守って戦う作戦である。
30秒弱のギャップが開いた40周目、ちょうどスタートから1時間が経過したところで、無限COURAGE LC70は最初のピットインを行なうが、ここでの作業は給油のみ。ドライバーもタイヤも2スティントずつ走る予定だ。一方、トップを行くザイテック21号車も44周目にピットに入ってくるが、冷却系のパイプが折損しており、その修復になんと32分もピットに留まることに。この間も安定したラップを刻んだ無限COURAGE
LC70は、難なく44周目からトップを快走することに。
ザイテック21号車はその後コースに復帰も、既に20周遅れという状況。しかも、やっとコースに復帰したザイテックだったが、燃料ポンプのトラブルから51周目の1コーナー手前でコース脇にストップ。なんとかサブのポンプを動かしてピットに戻るが、さらに無限COURAGE
LC70との差は28周にまで拡大することに。この時点でチームは無限COURAGE LC70を駆る荒に無理をする必要がないことを伝え、必ずや完走するべくエンジン回転を少し抑えての走行に切り替える。それでも1分24〜28秒という安定したラップタイムを刻み続ける無限COURAGE
LC70は、その後80周目にピットイン。
今度はタイヤ交換、ドライバー交代、給油を行なって、レースは中盤へ突入。なお、この黒澤のスティントから、チームは予想よりも上がらない路面温度を鑑み、以後はソフト目のタイヤをチョイスすることとなった。ステアリングを引き継いだ黒澤も、周回後れをかわしながらも安定したペースで周回。120周目に再び給油のみを行なった無限COURAGE
LC70は、午後3時、160周目に再びピットインしタイヤを交換、給油をして再び荒が乗り込んでピットを後にする。大量リードを築いているためか、ピットでのスタッフの作業も落ち着いており、ミスなくマシンをコースに送り出すことに成功する。
そして202周目に最後のピットインを行なった無限COURAGE LC70は、最後のスティントを黒澤が担当。所定の271周ではなく、6時間という時間のリミットが先に訪れ、結局レースは243周で終了。終盤、目前で他車がスピンをするなど、一瞬ヒヤッとした場面もあったが、無限COURAGE
LC70は終始安定したペースで周回を刻み、見事総合トップでチェッカーを受けることに。西日の差し込む午後5時04分、ゆっくりとした速度でホームストレートを通過しながら、コクピットの黒澤がスタンドに手を振りながらフィニッシュラインをまたぎ、ここに無限COURAGE
LC70は参戦2戦目にしてJLMCシリーズの初優勝を達成することとなったのだった。
熊倉淳一監督コメント
「ラップタイム的には序盤、ザイテックのペースが速かったので、あまり追いかけることなく、予定通り淡々と自分たちのペースで走ることにしたのですが、こちらがルーティンのピットストップを終えた後に、向こうにトラブルが出て長時間止まったので、後はもう無理せずペースを落とし、完走を目指しました。後続との差が開いていたこともあり、ピット作業も焦ることなく落ち着いて確実にこなせていました。スタッフひとりひとりが今までの経験を生かしてメンテナンスしてくれたことで、今回はノートラブルで走りきることができましたね。もてぎ以降、チーフメカニックはじめ、各担当者がしっかりやってくれた結果です。最終戦で優勝できたということで、これをうまく来年につなげていければ良いですね。」
黒澤治樹コメント
「今年1年間、僕はM-TEC、COURAGEとともにLMESとJLMCの両方の開発を任されてきたのですが、ここまでは思いのほかトラブルが多く、ヨーロッパの方では全戦リタイアというびっくりするような結果になってしまいました。自分もM-TECもCOURAGEも、みんなが共同でスタッフを行き来させて体制を変え、ドライバーもチームも必勝体制で臨んだ今回、優勝という結果を残すことができて本当に良かったと思います。メカニックは昨日も今日も目が赤かったので、多分遅くまで作業をしてくれたのだと思いますし、それで結果が出せて本当に良かった。というよりも、今はホッとした、という気持ちですね。」
荒聖治コメント
「もてぎから参戦を開始したのですが、初戦は致命的なトラブルで走れず、戦う以前の問題というか、関係者やスポンサー、応援してくださった方々をがっかりさせてしまったのですが、そういう状態のクルマを、この最終戦に向けてスタッフがよく走れる状態に仕上げてきてくれたとすごく感謝しています。僕がスタートを担当したのですが、ザイテックが予想以上に速かったので、あのまま走り続けられたら追いつけないのではないかとも正直考えました。しかし、ザイテックがトラブルで遅れた後は、ミシュランタイヤの安定したパフォーマンスを武器に、若干エンジンの回転を下げて余裕を持ってノートラブルで安定して走り切ることができましたね。今回の結果は本当にうれしく思っています。」
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